松尾です。
日本女性の乳がんの患者数は増え続けており、30年前の5倍、16人に1人が乳がんになるそうで、30代~60代女性のがん死亡率1位です。
アメリカでは8人に1人だそうで、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが予防のため両乳房を全摘出したことで話題になりました。
日本人女性の発症率もアメリカに近づいていくとの危機感から、ピンクリボン運動などの啓発活動が行われています。毎年10月1日には東京タワーなどがピンク色にライトアップします。
乳がんの手術をすると、肋間上腕神経が傷ついたり傷が治る過程で癒着したりして、手術した側の胸や脇の下、腕の痛み、しびれや知覚異常、腕が上がりにくくなるなどの運動障害が出ることがあります。
腕の運動障害のほかには、痛みやしびれ、熱感、神経過敏などの症状を訴える人もいます。
また、女性にとって重要な場所の悪性腫瘍であることや30~40歳代の女性に高頻度にみられるため、その女性にもたらされる心理的なダメージは大変深刻ですし、パートナーや子供さんなど、周りの家族もショックを受けることとなります。
乳がんは、しこりが2㎝以下であれば9割以上が完治すると言われ、言うまでもなく早期発見が大切ですが、その検査が、面倒、痛い、デリカシーに欠ける、再検査のケースが多い等々により、不評です。
このほど、最新の検査法と治療法を紹介した「超早期乳がん最新治療」の著者である佐藤 俊彦さんにお話しを伺う機会がありましたので、要旨を紹介させていただきます。
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野口記念インターナショナル画像診断クリニック 院長 佐藤 俊彦 氏切らずに治すには「正確な画像診断」での早期発見しかない
がん細胞に集まる性質をもった薬剤を注射し撮影する「PEM」
無痛で2ミリの超早期乳がんも発見できる → 今年7月に厚生労働省から保険適応が認可 → 新横浜「ゆうあいクリニック」などで導入
最新型のマンモグラフィー「トモシンセシス」
検査の痛みが少なく小さな乳がんも発見できる → 押しつぶさず3D画像が撮れる → 東京「国立がんセンター」などで導入
切らずに治す乳がん「最新治療法」
① トモセラピー
放射線治療の最新装置 → がん細胞だけに放射線を照射できる