ヨガインストラクターの Emi です。こんにちは。
♦Q&A『立って前屈すると、めまいのようにクラクラします』
以前、このような質問を頂きました。
「立って前屈すると、クラクラして、めまいのような状態になります。私の体質は、ヨガに向かないんでしょうか?」
質問をして下さった方が、ヨガを始めて1・2ヶ月の時でした。
クラクラするのは何度かあったそうです。
ヨガを始める前はあまり運動をしていなかったそうですが、ヨガの動きに慣れてきて、楽しいし気持ちよくなってきたけれど、クラクラするのは自分の体質に合わないのでは、と思われたようです。
このような状態になると、前屈するたびに「またクラクラしちゃうのかな。」と不安になりますし、ヨガをすることにも前向きな気持ちになれないこともありますよね。
この「前屈した時にクラクラする」というご質問、珍しいものではありません。
特にヨガを始めたばかりの方には。
お話を伺うと、ほとんどの方が、「前屈してから、起きてくる時にクラクラする」と仰っています。
これは、前屈して心臓より下に頭を下げているので、頭の方に血が送られていきます。
血圧が上がっている状態です。
そこから急に上半身、頭を起こしてしまうと、急激に足の方に血液が流れ、血圧が下がり、体が対応できずに、頭から血の気が引くというか、クラクラしてしまいます。
対策としては、起きる時はアゴを引いて、背骨を丸めるようにしながら、頭が最後に持ち上がるように、ゆっくりゆっくり起きることです。
ゆっくり動くことで、血圧が急に下がることを防ぎます。
前屈から起き上がる時には、「背骨を丸めてゆっくり起きてくる」というインストラクションをしていますが、その通りに行っても、人に依ってクラクラしてしまうこともあります。
ご自分が行っていた「ゆっくり」よりも、もっとゆっくりで良いので、他の人より遅くなっても良いので、時間をかけて起きてみて下さい。
(それでもクラクラしてしまったら、一旦お休みしても大丈夫です。)
気をつけて行うことで、クラクラしなくなった方がほとんどです。
更に続けて練習することで、体が慣れるのか、全く気にならなくなったというお話もよく伺います。
あきらめずに、無理のない範囲で続けてみて下さいね。
もともと乗り物酔いしやすい方、めまいの体質がある方は、慣れるまで時間がかかるかもしれません。
前屈をする時に、両手を脚の前面(太ももあたり)に添えて、あまり深く頭を下げずに行ってみて下さい。
起きる時は特に丁寧に。慣れてきたら、少しずつ深めていきましょう。
クラスの前に、あらかじめインストラクターにご相談頂ければ、それにあわせてインストラクションを加えます。
この「めまい」、症状が起こる原因を特定することは難しいですが、
運動不足、長い時間座り続けること、デスクワーク、車での移動、ストレス、睡眠不足
などが言われています。
どれも生活習慣を少し見直すと、改善できるものです。
ヨガで深い呼吸をしながら動くと、有酸素運動にもなりますし、体を動かすことでストレスの軽減もできます。快眠にも役立ちます。
無理のない範囲でヨガを生活に取り入れることで、少しずつ症状が改善するのではないかと思います。
「めまいがする、クラクラするからヨガが体質にあわない」、ではなく、「あなたの体にあわせてヨガを練習する」って思ってみて下さいね。
グループレッスンでは、どうしても前屈・後屈等、めまいの方にはツラいポーズを行うことがあります。
それらを行わずに、自分の体にあったヨガを受けたい、という方は、一度でもプライベートレッスンを受けてみることもおすすめです。
不安を感じずにヨガの練習ができると、よりリラックスして、集中できますので、本来の快適さや満足感が得られると思います。
一度プライベートレッスンを受けて、自分にあった練習方法がわかれば、グルースレッスンでもご自身の判断で、自分にあわせて行うこともできるようになります。
ヨガがみなさんの体の健康や、よりよい生活に役立ちますように。
Emi