ヨガインストラクターの Emi です。こんにちは。
♦Q&A『OMって何ですか?』
今年に入ってヨガを始めた方から、クラスの後に質問を頂きました。
「クラスの始めと最後に唱えている、オーンって何ですか?」
毎回クラスの始まりと終わりに唱えているのですが、
私や長年ヨガを練習している方からすると、
当たり前すぎて疑問も持たなくなってしまうのですが、
初めてでは驚きますよね。
私が教え始めた頃は、この「オーム」に抵抗がある方も結構いらっしゃいましたが、
最近は既に知っている方も多いので、クラスで説明することもなくなっていました。
過去記事に加筆修正して、あらためて説明したいと思います。
「このマークは何ですか?」とのご質問がありました。
質問して下さった方は、ジョージ・ハリスンがお好きで、よくこのマークを目にするそうです。
なるほど、そういうところから興味を持って頂くこともあるんですね。
サンスクリット語の「OM オーム」最も崇高な、原始の音です。
「アA ウU ンM」の音で成り立っています。
(「オーム」と書いていますが、「ム」は口を閉じて発音します。「ン」の音です。)
A は、口を開ければすぐに出る音、喉で音が生まれる音で、「始まり」を表します。
U は、音が生まれる場所が喉から唇に移り、「維持」を表します。
M は、唇を閉じて出す音で、「終わり」を表します。
始まり、維持、終わり、という発音のすべての過程を含み、
あらゆる音が含まれています。
この宇宙も、創造、維持、破壊というサイクルが繰り返されて成り立っているので、
「この音にはすべてが含まれている」、と言われるのは、そういうことなんでしょうね。
AUMでなぜ「オーン」と発音するのかというと、
サンスクリット語では、発音しやすいように音が変わるルールがあります。
A(喉から出す音)とU(唇からの出す音)が一緒になって、
O(喉と唇から出す音)に変わります。
(サンスクリット語を勉強するようになって初めて知りました。)
このサンスクリット語の文字は、
下の長い曲線は夢の状態をあらわし、上の曲線は覚醒状態、
真ん中から出ている曲線は夢を見ない深い眠りをあらわす。
三日月の形は「マーヤ幻」のおおいを、点は超越状態をあらわす。
(ヨーガ 本質と実践 より)
この音を声に出して唱えるだけでも、神経系に刺激を与え、精神状態を整えることが出来ます。
音の力は強力で、直接的に気分が落ち着くのがわかります。
クラスのはじまりと終わりにはいつも唱えています。
「意味が分からなくても、声に出すと、何だかリラックスする」
「クラスの始まりと終わりで、自分の体に響く音が変わってて、驚きました!」
などと感想をよく頂きます。
「オームの中で生きなさい。オームを唱えて瞑想しなさい。オームに基づいて呼吸しなさい。オームの中で安らぎなさい。オームの中を住み家にしなさい。」スワミ・シヴァナンダ
Emi